なぜなにしぇいむ☆おん 第二十回

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  なぜなに《しぇいむ☆おん》その20 
     みゆみゆ&さとみん編    
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 「なぜなに《しぇいむ☆おん》です」 

 「今日は美幸さんが司会をするよ」 

 「そうです。歯科医のみゆみゆです。
  さあ里美さん。大きく口を開けてください」 

 「は、はい。あ〜ん。
  って! 違いますよ。
  歯科医じゃなくて司会ですよ!」 

 「解説は、さとみんです」 

 「さ、さとみん?」 

 「はい。里美さんの愛称です。
  お気に召しませんでしたか?」 

 「い、いえ! そんなことないです。嬉しいです。
  えっと。愛称で呼ばれたのなんて初めてなので、
  ちょっと戸惑っちゃいました」 


 
 「そうですか。それは良かった。
  典乃さんは愛称で呼ばれることに
  抵抗があるみたいなので少し心配しました」 

 「そうなんですか?
  ちなみに典乃さんのこと、
  どんな愛称で呼んでるんですか?」 

 「はい。ノリタンとかノリスケとか。
  あとテンドンと呼んだら泣きそうな顔をされました
  何故でしょうか?」 

 「そ、それは怒ると思いますよ」 

 「そうですか。おかしいですね。
  琴野さんからは大絶賛を頂いたのですが」 

 「それって単に面白がってるだけだと思います」 

 「そうですか。それは良かった」 

 「よ、よくないですよ!」 

 「そうなんですか? よくわかりません」 

 「わたしもうまく説明はできないけど、
  志津江さんの場合、
  面白がってるだけだと思いますよ」 

 「面白がって頂けたのなら満足です」 

 「そ、そうじゃなくて!
  もういいです。
  ところで、ふとした疑問なんですけど」 

 「はいなんでしょう?」 

 「愛称って他の人にもあるんですか?」 

 「はい。まだ試作段階ですが、
  いつか呼んでみたいと思ってます」 

 「そうなんですか。
  あの、もし良かったら教えて貰えませんか?」 


 
 「はい。構いません」 

 「ありがとうございます。
  それではお姉ちゃんからお願いします」 

 「早苗さんですね」 

 「はい」 

 「早苗さんはジャイ子……」 

 「ストーーーーーーープ!!」 

 「はい?」 

 「あのっ、その愛称、お姉ちゃんに……」 

 「まだ話しておりませんが?」 

 「よかったぁ」 

 「……?」 

 「あの、その愛称でお姉ちゃんを呼ぶのは、
  とても危険だと思います」 

 「そうですか……」 

 「ごめんなさい。
  あの、なにか他の愛称をお願いします」 

 「そうですね。
  それでは団長というのはどうでしょう?」 

 「だ、団長ですか? 団長ってなんの?」 

 「はい。SOS団の団長です」 

 「そ、それもちょっとマズイと思います!
  あっでも、SOSって何の略ですか?」 

 「S(しぇいむ☆おんの)
  O(お色気担当である)
  S(早苗を盛り上げる)団です」 

 「却下です!」 

 「しょぼん」 

 「確かにお姉ちゃんは余り人気ないけど、
  それを言ったら本気で怒られちゃいますよ」 

 「そうですか。愛称とは難しいものですね」 

 「ちなみに飯島さんのことは、
  どんな愛称で呼ぶつもりだったんですか?」 

 「飯島さん……。飯島さんは確か、
  ミドルネームを持っていましたよね」 

 「あ、はい。確かエア……、
  エアールさん。だったと思います」 

 「そうです。エアール可奈さんです。
  だから飯島さんはエフカップちゃんです」 

 「ミドルネーム関係ないような……。
  それ以前に、その愛称もマズイような気がします」 

 「そうなんですか。見たまま、感じたままを、
  具体的に分かり易くイメージしたのですが、
  お気に召しませんでしたか?」 

 「言いたいことはすごく分かります。
  ですが、気に入るとか、
  そういう次元じゃないような気がします」 

 「本当に難しいですね」 

 「あの、余り難しく考えない方がいいのかも」 

 「……なるほど。
  確かにそうかもしれませんね」 

 「納得してもらえて嬉しいです」 

 「さとみんの一言で、
  琴野さんの愛称がひらめきました
  ひらめきレボリューションです」 

 「本当ですか? どんな愛称ですか?」 

 「年増……」 




 「年増言う悪い子はいねかーーー!」 

 「キャーーーーー!」 

 「あ、琴野さん。ちょうどよいところへ」 

 「いま年増って聞こえたんだけど。
  《しぇいむ☆おん》のNGワードを漏らしたのは誰?」 

 「年増という言葉はNGワードだったのですか?」 

 「そうよ! “オバサン”と“年増”。
  この二言はだけは口が裂けても言ってはダメよ」 

 「了解しました。今後は気を付けるようにします」 

 「そう? 分かればよろしい!」 




 「い、行っちゃった」 

 「行ってしまいましたね」 

 「あー怖かったー」 

 「さて、どうしましょうか?」 

 「はい?」 

 「内藤さん、荒巻さん、
  店長の愛称が残っておりますが」 

 「一応聞かせて貰えますか?」 

 「はい。喜んで」 




 「内藤さんは?」 

 「“タカヤン”です」 

 「荒巻さんは?」 

 「“大ちゃん”です」 

 「おじ、店長は?」 

 「“アベタカ”です」 




 「な、なんか意外とマトモですね」 

 「そうでしょうか?」 

 「少なくとも、
  言われて気分は悪くないと思います」 

 「それは良かったです」 

 「それではそろそろお開きにしましょう。
  美幸さん。締めてください」 

 「首を?」 

 「違いますっ!!」 

 「冗談です」 

 「あの。美幸さんの場合、
  冗談に聞こえないことがあるので、
  気を付けてくださいね」 

 「そうですか。
  ご忠告ありがとうございます。
  以後気を付けます」 

 「い、いえ、こちらこそ年下のクセに
  でしゃばってごめんなさい」 

 「そんなことありませんよ。
  さとみんの体型はとっても控え目です。
  もっと胸を張ってください」 

 「ひ、ひどい。それってセクハラだよ!
  うわーん」 




 「どうやら、
  またやってしまったようです」 

 「いじょう。
  なぜなに《しぇいむ☆おん》おしまいです」 

 「(ぺこり)」 

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  なぜなに《しぇいむ☆おん》その20 
  みゆみゆ&さとみん編  おしまい 
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なぜなにしぇいむ☆おん第二十回 おわり