なぜなにしぇいむ☆おん第二回
「里美です。なぜなにしぇいむ☆おんが始まるよ!」
「え? なに? 今日もやるの?」
「当然だよお姉ちゃん」
「でもスタッフ以外の反応が薄いっていうか、これって需要あるの?」
「そこはそれ、回数を重ねていけば、きっと受け入れて貰えるよ」
「気の長い話ねえ。そんなことよりシナリオ書けって言われるのがオチじゃない?」
「だ、大丈夫だよ。わたしたちのシナリオは、ほぼ完成しているみたいだから」
「そうなの? ならいいけど」
「それじゃあやるね」
「いいけど、質問なんてあったの?」
「えと、好きなポッキーはナニ味ですか?という質問があったよ」
「じゃあ今日はそれに答えればいいわけ?」
「うん。一応」
「でもアタシ、ポッキー嫌いなのよね。プリッツならサラダ味がいいんだけど」
「そ、それじゃ答えになってないよ。お姉ちゃん」
「仕方ないでしょう。嫌いなものは嫌いなんだから」
「それはそうだけど。どうしてプリッツなの?」
「どうしてって、アタシあんまり甘いもの好きじゃないのよ」
「そうなんだ。姉妹なのに気がつかなかったよ」
「仕方ないわよ。いま考えたことなんだから」
「え? どういうこと?」
「なんでもない。こっちの話よ。里美は知らなくてもいいことよ」
「なんか気になるなあ」
「それより里美はどうなのよ?」
「え? なにが?」
好きなポッキーの味よ。元々は里美宛に来た質問でしょう?」
「そうだった。えっと。わたしが好きなのは、ムースポッキーのイチゴ味です」
「甘ったるそうね」
「でもおいしいんだよ」
「あんまりお菓子ばっかり食べてると太るわよ」
「ううっ、わたしそんなに太ってないもん」
「若いうちは新陳代謝がいいからね。でも油断すると一気にくるわよ」
「お、お姉ちゃん。怖いこと言わないで」
「じゃあ野菜もちゃんと食べないとね。特にセロリ! 残しちゃダメよ」
「セ、セロリは……、ちょっと……」
「いくら植物好きだからって、野菜を食べない理由にはならないから」
「で、でもっ! レタスとキャベツは食べれるよ」
「ほうれん草、小松菜、オクラ、他に食べれないものあったわよね」
「オクラってなんかネバネバしているから……」
「なに言ってるの。山芋、オクラ、納豆といった、ネバネバしたものは身体にいいのよ」
「お、お姉ちゃんちょっと待って。ストップ!」
「なによ?」
「あんまりネバネバが良いとか言うと、あの、その……」
「どうしたの? 顔が赤いわよ? あっ! そういうことね」
「うん。そうなの。だから……」
「それ以上言わなくていいわ。ついうっかりここはVIPだってことを忘れていたみたい」
「うんうん」
「あやうく下品なレスを付けさせるきっかけを与えるところだったわ」
「危なかったね。お姉ちゃん!」
「とりあえずネバネバのことは忘れましょう。でもセロリはちゃんと食べる。分かった?」
「ええー! だってセロリってヘンな臭いがするんだよ」
「ねえ里美。あなたわざとそういうこと言ってるの? それとも天然?」
「え? どうしたの?」
「ネバネバとかヘンな臭いとか。それ単語を組み合わせたら大変なことになるわよ」
「!」
「ほんと、迂闊なんだから。アタシが居ないと何もできないんだから」
「そ、そんなことないよー。わたし一人でもできることあるもん!」
「じゃあ明日から一人でやる?」
「ううっ、お姉ちゃんのイジワル!」
「冗談よ。里美が続ける限り、付き合って上げるわよ」
「ありがとうお姉ちゃん。大好き!」
「まったく、本当にしょうがないんだから」
「えへへ。そんなわけで、今日のなぜなにしぇいむ☆おんはおしまいです」
「またね」
「ばいばーい」
なぜなにしぇいむ☆おん第二回 おわり