なぜなにしぇいむ☆おん第一回

 「里美です。なぜなにしぇいむ☆おんが始まるよ!」

 「いきなりどうしたの? 一体なにが始まるの?」

 「あ、お姉ちゃん。スタッフの人がスレを保守するために雑談してくれって」

 「それで引き受けちゃったの?」

 「うん。でもお姉ちゃんがイヤなら断るけど……」

 「イヤって訳じゃないけど。めんどくさそうね」

 「ありがとうお姉ちゃん。それじゃあ始めちゃってもいい?」

 「いいけど何をするの?」

 「VIPの方々の質問に答えるんだって。最初はスタッフが用意した質問です」

 「なによそれ」

 「えっと、最初の質問です。じゃん!」

Q.どうしてしぇいむ☆おんには女の子のバイトしかいないんですか?

 「いきなり核心をついてきましたね。どうなんでしょうかお姉ちゃん?」

 「バカじゃないの? そんなのゲームだからに決まってるでしょ」

 「お、お姉ちゃん! いくらなんでもその答えは夢が無さすぎるよ」

 「だって事実でしょう?」

 「そうだけど……。じゃなくて! 違います」

 「違うの?」

 「違うんです。ちゃんと男の人のバイトも居たんです」

 「ああ、そう言えば昔は何人か居たような気もするわね〜」

 「お姉ちゃん投げやりはよくないよ」

 「そうだけど。こんなことして面白いの?」

 「こういう設定の積み重ねが、ゲームをより面白くするんだよ」

 「そんなものなの?」

 「た、多分……」

 「仕方ないわね。男のバイトが居ないのはアレよ」

 「なんでしょう?」

 「店長が片っ端から口説き始めたから、みーんな辞めちゃったのよ」

 「なるほど! だからしぇいむおんには男の人のバイトが居ないんですね」

 「とって付けたような設定よね」

 「で、でもっ! 現実味はあると思うよ」

 「まあその件はそれでいいわよ。それよりも!」

 「それよりも?」

 「アタシや里美が隆也に惹かれていくって展開が、すでにファンタジーよね」

 「お、お姉ちゃん! そんなこと言っちゃダメだよ!」

 「だってあの男のドコにアタシたちが惚れる要素があるのよ?」

 「それは……、えっと」

 「ホラ、答えられないでしょう?」

 「あ、もうこんな時間だ。今日のなぜなにしぇいむ☆おんは、このへんでおしまいです」

 「ちょっと! まだ言いたいことがあるから終わらないでよ」

 「そ、それでは皆さんおやすみなさーい」

 「待ってったら!」

なぜなにしぇいむ☆おん第一回 おわり