なぜなにしぇいむ☆おん第六回
「里美です。なぜなにしぇいむ☆おんが始まるよ!」
「早苗よ。(どうやら機嫌は直ったみたいね)」
「お風呂に入って暖かいココアを飲で幸せな気持ちになりました」
「安上がりねえ」
「貧乏くさいかな?」
「小さな幸せを見つけて、幸福になれるって、素敵だと思うけど」
「まあそうだけど。もう少し贅沢な幸せを満喫してもいいんじゃない?」
「別にいいよ。お姉ちゃんと叔父さんと、植物たちがいるから」
「やめて! そんな純真な瞳でアタシを見ないで!」
「ど、どうしたのお姉ちゃん?」
「だって、まるでアタシが金と権力の亡者になったようで」
「そんなことないよ!しぇいむ☆おんが潰れずに済んでるのは」
「お姉ちゃんが家計をしっかり支えてくれてるからだよ。多分……」
「里美」
「えっと、それじゃ次の質問にいくね」
「え、ええ。どうぞ」
「次の質問はこれです。じゃん!」
Q2.なにか部活とかスポーツはやってるの?
「ふーん。これも全員に対する質問なのよね?」
「そうだよお姉ちゃん」
「アタシは帰宅部よ。以上おしまい!」
「お、お姉ちゃん! 確かにいまは何もやってないけど昔は……」
「水泳をやっていたっけ」
「そうそう。名門と呼ばれた学校からスカウトにも来たんだよね」
「結局断っちゃったけどね」
「どうして断ったの? お姉ちゃんなら推薦で入れたんでしょう?」
「だって仕方ないじゃない。場所が関西なのよ。」
「別に関西が嫌いじゃないけど、寮に入るしかないからね」
「あ……」
「里美が気にすることじゃないわよ。」
「お店のことやお母さんのこととか、こっちでやることが沢山あったから」
「でもなんか悪いよ。お姉ちゃんならオリンピックだって……」
「ちょっとちょっと! そんなに買いかぶらないでよ」
「そりゃあ必死に練習すれば、強化選手に選ばれたかもしれないけど、」
「オリンピックなんて無理にきまってるでしょ」
「そうかなあお姉ちゃんなら行けると思ったんだけどな」
「身贔屓が過ぎるわよ。それに水泳なんて職業として食べていけないんだから」
「ゆ、夢がないよ。お姉ちゃんは」
「まあアタシのことはどうでもいいじゃない。それより里美はどうなの?」
「わ、わたし? わたしも帰宅部だよ。小学生の頃からずっと……」
「得意なスポーツはないの?」
「運動は苦手だから……」
「じゃあ好きなスポーツはなに?」
「えっと。う〜〜〜ん。卓球なら少し出来るよ。下手だけど」
「た、卓球ね。今度温泉にでも行ったら勝負してみる?」
「いいよ。どうせ負けちゃうから」
「そんなことないわよ。アタシ卓球なんてやったことないのよ?」
「素人同然のわたしと、スポーツ万能のお姉ちゃんじゃ勝負は見えてるよ」
「そうかな? 結構いい勝負になると思うけど?」
「とにかく、わたしは以上です」
「まあいいわ。ちなみに店長はサブミッション系の格闘技を極めているらしいわ」
「肌と肌が密着してこすれ合うのが、すごく、たまらないんだそうです」
「変態よね」
「うん。変態だね」
「あと志津江さんは昔バレーボールをやってたらしいわ」
「ママさんバレー?」
「しーーーっ! ダ、ダメよ里美!」
「志津江さんの年齢と私生活を語るのは《しぇいむ☆おん》最大のタブーなのよ」
「そ、そうなんだ」
「志津江さんの話題はもうこれ以上触れちゃダメよ」
「うん。わかったよ。お姉ちゃん」
「あと荒巻くんは……。確か映画のサークルに入っているって言ってたわね」
「内藤さんと飯島さんも同じサークルらしいよ」
「そうだったわね。飯島さんは乗馬とか似合いそうよね」
「あーそうだね。真っ赤なブレザーに白いパンツが似合いそう!」
「エレガントよねぇ」
「木野村さんは陸上部のエースらしいよ。とっても足が速いんだって」
「みたいね。店内を縦横無尽に走り回るのはちょっと困り者だけどね」
「栗原さんはどうなんだろう?」
「謎よね。休憩時間は難しい哲学書とか参考書を読んでるし」
「スポーツって感じはしないよね」
「どちらかというと文系よね。まあ里美も同じ部類ね」
「た、確かにそうかも」
「憶測に過ぎないけど、」
「美幸ちゃんはとてつもなくマイナーなスポーツを愛好してそうよね」
「マイナーってどんなスポーツなの?」
「そうね。例えばバドミントンとか」
「バドミントンはそこまでマイナーじゃないと思うよ」
「でもメジャーでもないでしょう」
「まあそうだけど」
「後はそうね、スポーツじゃないけど、美術部とか所属してそうね」
「ああ。なんかそんな感じはするよねー」
「まあ可奈さんの乗馬も、美幸ちゃんのバドミントン&美術部も憶測に過ぎないけど」
「あ、でも昔そういう細かい設定を考えていたスレがあったんだよね?」
「ああ、そういうスレもあったわね。忘れたい過去よ」
「どうして?」
「だってヒロインスレの中でアタシのスレだけレスが15しかないのよ?」
「そ、そうだったっけ?」
「そうよ! 隆也のスレだって100越してたのに」
「それは、その、メインヒロインだからみんな牽制しあっていたんだよ」
「そんなことないと思うけど。いいわ。恥をしのんで内訳を列挙するわ」
1位 美幸 292レス
2位 可奈 123レス
3位 隆也 113レス
4位 里美 86レス
5位 志津江 73レス
6位 店長 44レス
7位 典乃 40レス
8位 早苗 15レス
(※平成18年2月21日現在調べ)
「うわぁ……」
「やばっ、この数値見てたら、なんか泣きたくなってきた」
「あの、気休めだけど、設定が少ない分、制約されずに書けたって」
「シナリオの人が言ってたよ」
「ありがと。ま、いまとなってはこの設定もほとんど使われていないんだけどね」
「そうだよ。いまが大事!」
「お姉ちゃんのことが好きだってユーザーはきっといるよ」
「そう願いたいわね。ブツブツ……」
「ええっと。お姉ちゃんが暗黒面に入りそうなので、今日はこのへんで!」
「まずは金髪を排除しないとね。メインヒロインの座は渡さない……」
「さっ! さようなら! おやすみなさーい!」
「うふふふふふ」
なぜなにしぇいむ☆おん第六回 おわり